何を考えているんだろう???Ⅱ

彼は派遣労働で生計をたてているとのことで、現金も持たず、クレジットカードもなく、両親も年金で細々生活をしているとのこと。彼の財布に入っていた何がしかの紙幣と、父親に彼が懇願して借りた何がしかを足して、我々の人件費と、段ボール箱の代金を決済してもらい、ある程度の荷物はコンテナーに収まった。その荷物というのが、安物の衣類、下らないエロ雑誌やマンガ本、ぬいぐるみ等、私たちにとっては取るに足りないものばかり。
そんなものを月額38000円も取られるコンテナーに収納するより、部屋のもの丸ごとゴミとして私に処理を依頼したほうが出費がうんと少なかったものを。
しかも明日から住む家もないのだ。事情があって、両親の家に住むこともでかいないし、当分寝る場所も確保できていないという。
ゴミをだいじごっそうに高い賃料のコンテナーボックスに収納し、自分の棲家も確保できないおろかさに、「何を考えているんだろう?何も考えていないんだろう!」と、ただただあきれる作業現場であった。

何を考えているんだろう???

何を考えているんだろう??? 何も考えていないんだろう!!!
昨日昼近くになって、お兄さんから電話があり、「急にアパートを出なくてはならなくなったので、室内の全ての物を昨日契約が済んだコンテナー倉庫へ運んで欲しい」とのこと。
現場に息子と二人で行ってみると、案の定ごみ屋敷。作業料金も決まり、もって行った段ボール箱に物を詰め始めたが、手持ちの段ボール箱もそこをつき、おりしも昼食時間になってしまったので、一度事務所に戻り、腹ごしらえをし、山のように段ボール箱を補充し、再び現場に戻った。突然部屋を出なくてはならなくなったのは、たぶん店賃を滞らせた結果だろうと思い、「前金で半額戴きたいのですが・・・・」というと、一週間先に少し、その後の金額はどこかで工面する」との答えで、私は「仕事をして、作業料金をいただけない可能性が大きいので、ここまでの品物はコンテナーまで入れてあげるが、そこまでの料金は今日、現金決済をお願いしたい」と、詰め寄った。